同志社大学
壮図寮
オリエンテーション
オリエンテーションとは、なんぞや??
築60年を越える壮図寮には、様々な文化や伝統が存在します。それは長年に渡って築き上げられたものであり、どれも私たち寮生が大切にしているものです。例えば、私たちは少人数で共同生活を送るため、寮生同士のコミュニケーションを大切にします。また、男子寮であるため、上下関係がとても厳しいです。そして何より大切なのが、自治寮であることです。我々が寮を自治しているのは、何十年も昔の先輩方が自治を行う権利(寮自治権)を獲得してくれたからです。それらの文化・伝統を知ってもらい、絶やさない為の力を君たちが壮図寮に入寮した際には身に付けてもらいます。一人前の壮図寮生になってもらうための修行期間がオリエンテーション(以下、オリテ)です。
オリテって何すんの?
前項で述べたように、オリテとは一人前の壮図寮生になってもらうために存在します。そして、そのために我々が用意した課題を行ってもらいます。課題について一例を挙げると、過去に起こった様々な問題に対して考えてもらったり、将来自分が壮図寮に貢献するにはどうしたら良いのかを考えてもらったりする課題が用意されます。課題内容は毎年変わるので楽しみにしておいてください。また、暗夜行路・夏合宿もオリテの一環として新入寮生に企画してもらいます。(詳しくはイベントパート参照)
これまでの説明を聞いて、オリテに対して恐怖感を覚えたのではないでしょうか?確かにオリテは簡単なものではありません。毎年1回生は頭を抱えています。四六時中オリテのことを考えてしまうようになり、知恵熱を出してしまったり今まで興味のなかったk-popアイドルに夢中になったりすることでしょう。書き手の私も1回生の時ストレスで、書きかけの課題の入ったUSBをティファールの中に入れて沸騰させ他の大切なデータと共に消滅させてしまいました。なんだか余計に心配させてしまいましたね。でも安心してください!各課題には課題を解くためにヒントとなるパート文が用意されています。そして、新入寮生一人ひとりに指導担当の先輩方が用意されます。パート文を何度も読み返し先輩方の指導をしっかり受けて、課題をこなしていきましょう。
オリテの課題は最終的に寮会へ提出をします。そこで全寮生から質疑応答をしてもらい、課題の完成度を量ります。中途半端なレジュメだと質疑応答で断罪され、課題の再提出が言い渡されます。このようにして、寮生の納得のいく課題を作ってもらいます。
以上までが、オリテに関する大まかな説明になります。オリテとは何なのか・どのようなことをするのかを理解してもらえたでしょうか?百聞は一見に如かずという言葉があるように、まだまだ言葉では説明しきれていないことが多々あります。とりあえず、オリテは厳しいものでありますが、それを乗り越えた先にはオリテを終えた達成感(とオリテがtodoリストから消えた虚無感と)を感じることができることは間違えないですよ。君たちが入寮した際には、オリテにひたむきに向かい合ってくれることを祈ります。
以下からは、実際に今年オリテを受けた1回生にオリテを受けてどのようなことがあったのかを書いてもらいます。
オリテを受けてみて
オリテを受けた感想は「苦しかった。」この一言に尽きます。上にも書かれてあるように、今年の1回生もオリテでとても苦しみました。パート文を読んで、自分なりに書いたものを指導担当の先輩に見せ、「これは違う」「これはどういう意味か分からない」などボコボコに叩かれ、書き直し、それを見せてまた叩かれるの繰り返し。さらに、寮会への課題の提出が近づくにつれその激しさは増していきました。徹夜で指導を受けるなんてことも珍しくありません。発表の時は苦しい思いをして書き上げたレジュメを先輩方全員に見てもらい、質問をされます。その質問もまた鋭いため、論理が破たんし、何を答えているのか分からなくなってしまうことも。そうなってしまえば、無情にも課題の再提出となり、再びループに陥るのです。
それでもオリテを乗り切れたのは、やはり寮生のおかげでしょう。指導担当の先輩方は
親身になって何度も何度も指導してくださり、どうしようもないレジュメをまともなものにしていただきました。時にはご飯にも連れて行ってくださいました。指導担当ではない先輩方も、悩みを聞いてくださったり、励ましてくださったりしました。同回生とは、苦しみを分かち合い同じ目標に向かって努力したり、相談に乗ってもらったりしました。
オリテは、苦しかったけれど、寮生との距離が縮まっていくのを実感するものでした。
オリテを受けて変わったこと
オリテを受けて、壮図寮で暮らしていくために必要な様々な力をつけることができました。例えば忍耐力などが挙げられます。それは寮自治を行っていくための力ともいえるのですが、その中には普段の大学生活にも生かせるものがあります。文章を書く能力がその最たる例として挙げられます。オリテで先輩方に何度も文章を直されたことで培った論理的な思考は、大学のレポートの質の向上にとても役立ちますし、オリテで3000字を超えるレジュメを書いた後では、大学のレポートなど、「これだけしか書かなくて良いのか」と不安になるほどです。
オリテを受けて、寮内での暮らしでも、普段の大学生活でも自分の成長を実感することができました。